指肌をかすかな摩擦とともに滑る優美な曲線のヘッド。
ブランド名が刻印された繊細でいて強靭なベース。
掌でわずかに沈む儚い重み。
その日の気分に合わせて、ヘッドを付け替えるとき、
ひとつ一つ塊から削り出されるソリッドな感触が、
指先に微細で心地よいバイブレーションを伝えてくる。
ステン、真鍮、銅。
次にヘッドとなるべき素材はなんだろうか。

Not On the Cuff.

スラングで、掛け売りなしの意。
直訳では、カフにつけるべからず。
その実、装着後の充足感は掛け値なし。

矜持と諧謔に生きる紳士諸兄に。